日本の冬の一大イベント「クリスマス」!みなさんはどのようなイメージをしますか?
大きなツリーに寒さの中で輝くイルミネーション、プレゼントを持ったサンタクロースにそりを引くトナカイ、チキンにクリスマスケーキ…日本人がイメージするのはこんな感じでしょうか?
しかし国によっては、そのイメージは全く異なることがあるのです。
この記事では、なんと真夏にクリスマスを迎えるオーストラリアについてご紹介します。
オーストラリアのクリスマスの過ごし方や食べるもの、日本との違いなどを解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
夏にクリスマスを祝う国!オーストラリア

日本人にとっては当たり前で、一年の中でも一大イベントの一つである「クリスマス」。
毎年”冬”の12月25日に、その日はやってきます。
しかし、オーストラリアのクリスマスは日本と正反対の真夏に祝われるのです!
まずは、そんなオーストラリアの夏とクリスマス事情について、解説していきましょう。
オーストラリアの夏の気温とクリスマスとは?
南半球に位置するオーストラリアでは、日本とは四季が真逆のため夏にクリスマスが訪れます。
オーストラリア(シドニー基準)の季節や気温は以下のようになっています。
季節 | 月 | 最高気温 | 最低気温 |
春 | 9月~11月 | 22~25℃ | 11~16℃ |
夏 | 12月~2月 | 30℃超 | 18℃前後 |
秋 | 3月~5月 | 25℃前後 | 10℃前後 |
冬 | 6月~8月 | 17℃前後 | 7℃以下 |
このように、日本とは真逆の季節になっているのが分かりますね。
夏は日が長いため、それを利用してクリスマスに長い時間イベントなどを楽しむことができるのは、オーストラリアならではでしょう。
また、子どもたちにとってクリスマスは夏休みにあたるため、旅行やバーベキューなどより一層楽しむことができます。
クリスマス・イン・ジュライ|7月のクリスマス
夏にクリスマスを迎えるオーストラリアの人たちは、冬のクリスマスに憧れていたようです。
そこで、1980年頃から「クリスマス・イン・ジュライ」と称し、冬真っただ中の7月にもクリスマスを楽しむようになりました。
7月のクリスマスは基本的に12月と同じように過ごしますが、他にもローストチキンを食べるといった本来私たちがイメージするようなことも楽しみます。
一味違う!?オーストラリアのクリスマスの過ごし方

ここでは、オーストラリアのクリスマスの過ごし方をご紹介します。
日本との共通点や違いを見つけながらご覧ください。
家族と過ごす
日本でもクリスマスは家族と過ごす方も多いですが、友だちや恋人と過ごす場合もまた、多いですよね。
一方オーストラリアでは、日本以上に”クリスマスには家族と過ごす”という習慣を大切にしています。
家族や親せきが集まって食事やゲームを楽しんだり、プレゼントを交換し合ったりして過ごします。
ビーチ(海)で過ごす
クリスマスをビーチ(海)で過ごす人たちもいます。
夏のクリスマスならではの過ごし方ですね。
特に若い世代の人たちは友だち同士大人数で集まり、バーベキューやボート、マリンスポーツなどを楽しみます。
ショッピングモールでサンタと記念撮影
オーストラリアでは、クリスマスシーズンにはショッピングモールにサンタクロースが現れます。
写真撮影コーナーが設置され、子どもたちはもちろん、家族や友人同士でもサンタと一緒に記念撮影を楽しむことが多いんですよ◎
そのため、クリスマスシーズンのショッピングモールは一段と賑わっています。
イベントに参加
オーストラリアのクリスマスシーズンは、イベントが多く行われます。
街中ではイルミネーションやライトアップのみならず、コンサートやプロジェクションマッピング、クリスマスマーケットなども各地で開催されるのです。
たとえば「キャロルズ・バイ・キャンドルライト」という野外コンサートでは、人々がキャンドルを片手にクリスマスキャロルを歌います。
また、参加者がサンタの恰好をして走るイベント、通称「サンタラン」というイベントもあるんです!
これらは、チャリティーイベントとして地域社会への貢献や、地域の結束を強めるといった意味を込めて開催されています。
こんなところも?まだまだある日本との違い

日本とオーストラリアのクリスマスの違いは、過ごし方以外にもあるんです!
季節や文化の違いなども関係しているため、日本では想像できないようなものもあります。
日本のクリスマスをイメージしながら、その違いをお楽しみください。
クリスマスツリーの飾り
オーストラリアでもクリスマスツリーを飾ります。
ここで違うのは、クリスマスツリーの装飾のカラー。
日本では赤や金銀、暖色系の装飾が多いですが、オーストラリアでは主に白や青などの涼しげな寒色系が使われることが多いです。
また、雪をモチーフにした装飾や綿もなく、日本と比べるとシンプルな印象を受けます。
夏仕様!オーストラリアのサンタクロースとは?
日本のサンタクロースは、クリスマスイブの夜にトナカイの引くそりに乗って、プレゼントを届けに来てくれます。
煙突の中に一生懸命入り、クリスマスツリーの下や靴下の中、子どもたちの眠るベッドの傍にプレゼントを置いて行ってくれる、そんなイメージですよね。
しかし、オーストラリアのサンタはとってもポップでユニークなんです!
夏真っ盛りに現れるサンタは、海でサーフィンをしたりカヌーを楽しんだり、街中を練り歩いたりする姿を見られるのだとか。
涼しげな服装や水着、ウェットスーツやサンダル姿といった、日本人からすれば貴重な姿もオーストラリアでは珍しくないようです。
また、プレゼントの渡し方も一味違います。
オーストラリアのサンタはビーチなどに出向き、プレゼントを直接手渡しをするのだそう。
直接会って貰うのもまた、子どもたちからしたら嬉しいですよね。
サンタのパートナーはトナカイではなくカンガルー!?
オーストラリアのサンタさんのパートナーは、トナカイではなく”カンガルー”であることが多いそうです。
カンガルーはオーストラリアの代表的な動物であり、シンボルといっても良い存在。
そのためか、クリスマスをテーマにした絵本や童謡には、サンタクロースのお供としてトナカイの代わりにカンガルーが登場するのです。
加えてそりを引いて登場することはなく、なんと水上をカヌーや船、モーターボートなどに乗って颯爽と現れます。
こちらもオーストラリアならではの光景ですよね。
食べ物
クリスマスといえば、チキンやローストビーフ、クリスマスケーキのイメージが強い日本ですが、オーストラリアは少し異なります。
もちろんチキンをはじめとするロースト料理が出てくるところもありますが、代表的なのは「シーフード」!
特にエビやオイスター(牡蠣)をメインとしたご馳走(サラダやカクテルソースにつけて食べる等)が登場し、スーパーやマーケットなどでもシーフードがたくさん並びます。
また、夏なので冷たいハム(大きなハムをスライスしたもの)やフルーツ、キンキンに冷えたビールやワインなども一緒に食べたり飲んだり、豪快にバーベキューをするのも定番です。
デザートにはクリスマスケーキのほかに、「パブロバ」というケーキを食べる習慣もあります。
メレンゲをベースにし、生クリームやフルーツをトッピングした、人気のケーキです。
スポンジ(小麦粉など)を使用していないため、見た目の華やかさに反し、意外とあっさり食べられることで人気ですよ◎
オーストラリアの特別な日|12月26日「ボクシングデー」

オーストラリアのクリスマスは、12月25日で終わりではありません。
次の日の12月26日は「ボクシングデー(Boxing Day)」といって、「プレゼントの箱(Box)を開ける日」とされています。
由来には以下のような説があります。
①中世のキリスト教徒ではクリスマスの当日、教会で貧しい人たちのために寄付箱が置かれ、その箱を翌日に開封して配ったことから。
②クリスマスに働いていた使用人へ、翌日にその家の主人が休暇とともに、食べ物やプレゼントを入れた箱を贈っていたことから。
③富裕層から貧困層へ、衣類や日用品などを詰めた箱を贈っていたことから。
このように、貧しい人たちへの「施し」や「感謝」の日として根付き、大切にされてきた日なのです。
現在では、祝日として次のように過ごすことが多いです。
①大規模なセール:日本の初売りのように、さまざまなお店やショッピングモールなどで大規模なセールが開催されるため、早朝からショッピングに繰り出す人が多いです。
②スポーツ観戦:オーストラリアではクリケットの「ボクシングデーテスト」が行われるため、熱狂的なサポーターが集まって応援します。
③家族や親戚、友人たちと集まる:家族やクリスマスに過ごせなかった友人たちと集まり、クリスマスに余ったものを食べたりショッピングに行ったり、お家でのんびりするなどしてそれぞれ過ごします。
このように、「施し」や「感謝」という気持ちを残しつつ、活気あふれる日となっています。
まとめ|夏はオーストラリアでクリスマスを体験しよう!
オーストラリアの夏のクリスマスについてご紹介しました。
夏に迎えるからこその祝い方は、日本とは異なることばかりで面白いですね。
オーストラリアに行くなら、ぜひ夏のクリスマスシーズンに訪れてみてはいかがでしょうか?