春になると、お店やテーマパークなどで「イースター」の文字や商品などを目にしますよね。
カラフルな卵やウサギのイメージがあるイースターは、名前は知っていてもいつ・何をする日なのか知っている方は少ないのではないでしょうか?
この記事では、イースターの意味や由来、祝い方などをわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、今年はイースターを楽しんでみてくださいね。
イースターとは?由来・起源

イースターとは、イエス・キリストが十字架にかけられ処刑された日から、3日後に復活したことを記念に祝う「復活祭」をいいます。
英語で「イースター(Easter)」ですね。
イースターはキリスト教においてクリスマスと同じくらい、「生命の復活と繁栄を祝う」とても重要な行事とされており、国によっては「イースター休暇」があるほどです。
キリストは12人の弟子たちと共にユダヤ教を改革しようとしました。
しかし、弟子の一人であるユダの裏切りによってイエスは捉えられ、反逆者として処刑されてしまいます。
ところが3日目の日曜日の早朝、マリアたちがキリストの墓を訪ねたところ、なんとその墓はもぬけの殻でした。
それからキリストの復活が告げられ、弟子たちは最大級の奇跡として喜び祝ったそうです。
この日は教会で拝礼が行われ、装飾されたイースターエッグが配られました。
その後「イースター」という一大イベントになったとされています。
なお、キリストは処刑前「処刑3日後に復活する」と予言していました。
そして予言通り復活し弟子たちと共に40日間を過ごし、再び天へ戻ったといわれています。
他には、古代ゲルマン神話の女神「エオストレ」が春を象徴することから、春の訪れを祝う意味も込められています。
ちなみに、モアイ像で有名な「イースター島」は、1722年のイースターの日に発見されたことから名づけられたそうです。
2025年のイースターはいつ?日付の決まり方

イースターは基本的に「春分の日後の最初の満月の次の日曜日」です。
そのため毎年日付が変わり、2025年は4月20日の日曜日となっています。
イースターの日付をいつにするのかという論争は、古代から行われてきたようです。
キリスト教には西方教会と東方教会があり、それぞれが使用する暦の違いで日付が異なるため、実はいまだに論争は続いているのだそう。
一連の儀式では、イースター前にキリストの受難を追体験する40日間の断食が行われ、イースターの前夜から当日にかけて拝礼を行います。
イースターのシンボルである卵とウサギの意味は?

イースターといえば「卵」と「ウサギ」を思い浮かべますよね。
イースターの時期になると、さまざまなお店や街中で卵やウサギをモチーフにした商品や装飾を目にするでしょう。
ここでは、なぜイースターのシンボルに「卵」と「ウサギ」が選ばれたのか、ご紹介します。
卵(イースターエッグ)
イースターの卵(イースターエッグ)にはいくつかの説があります。
マグダラのマリアの伝承では、皇帝に卵を献上しキリストの復活を告げたところ、「白い卵が赤くなるくらいありえない」と皇帝が言葉にしました。
すると、その卵はみるみるうちに赤く染まっていったのだそう。
こうして赤く色づけられた卵は、キリストの血と復活の象徴となりました。
卵にカラフルなペイントをほどこしたものを「イースターエッグ」といいますが、これは「復活」や「生命」を表しています。
鳥が卵の殻を破って生まれる姿と、復活したキリストのイメージが重なることから、卵がシンボルになったともいわれているのです。
ウサギ(イースターバニー)
ウサギ(イースターバニー)は野ウサギのことを指し、16~17世紀ごろに定着しました。
しかしウサギは西方教会だけの習慣なのだそうです。
ウサギは一年に何度も妊娠と出産を繰り返し、さらに一度にたくさんの子どもを産むことができます。
そのため、子孫繁栄の象徴とされ「イースターバニー」として定着したようです。
また一説には、ゲルマン神話に登場する女神「エオストレ」が野ウサギを従えていたことにも由来しています。
野ウサギは春の訪れを感謝し春色の美しい卵をプレゼントすると、女神は大層喜び春の卵を皆に配ったといいます。
他にも、イースターの前夜にバスケット一杯にカラフルな卵を入れた野ウサギが、こっそり庭にやってきて卵をあちこちに隠していき、翌日に子どもたちが卵を探すというエピソードもありますよ。
イースターは何をする?祝い方・楽しみ方3選

エッグハント
エッグハントは、イースターにおいて卵を家庭や公園に隠して探す定番のゲームです。
野ウサギが前夜に隠していった卵を翌日にみんなで探すことからきています。
一斉にスタートし、見つけた卵の数や中身のプレゼントで競う、大人も子どもも楽しめるイベントですね。
エッグペイント
エッグペイントはエッグハントと同じくらい定番でみんなが楽しめるイベントです。
ゆで卵の殻やおもちゃの卵を使い、食紅や絵具でカラフルにペイントして一定期間飾って楽しみます。
ペイントの色や柄にはそれぞれ意味があるとされていますのでご紹介します。
赤:「太陽」「幸福」
ピンク:「愛」「喜び」
オレンジ:「強さ」「持続」
緑:「キリストの復活」「永遠の命」
紫:「謙虚」「高貴」
星:「キリスト」「魔除け」
太陽:「生命」「成長」
エッグレース
エッグレースは、スプーンなどで卵を運び速さを競うゲームです。
個人戦、チーム戦、リレー形式など競い方はざまざまでとても盛り上がります。
一般的にはおもちゃの卵やゆで卵など割れないものを使いますよ。
イースターでは何を食べる?代表的な食べ物3選

卵料理
イースターにおいて、やはり卵料理は欠かせません。
なかでも最も人気なのは「デビルドエッグ」。
ゆで卵を半分にし黄みをくりぬいた後、黄みやマヨネーズ、ピクルスやマスタードなどを混ぜて詰めたものです。
混ぜるもの、トッピングなどでアレンジは無限大ですね。
「キッシュ」も卵料理の定番。
タルト生地に卵、ベーコン、チーズ、ほうれん草などを入れて流し込んだものです。
生地の部分はパンや餃子の皮などで代用しても◎
ラム肉
ラム肉は、キリストが「神の子羊」として犠牲になったことを象徴しています。
そのため、欧米ではイースターの時期になるとスーパーにラム肉がたくさん並びます。
ラムチョップやローストラムとして食べるのが一般的で、臭みを取るためにローズマリーやバルサミコソース、ミントソースなどをかけて食べるようです。
ホットクロスバンズ
上部に十字架の模様が入った、イギリスの伝統的な甘いパンです。
レーズンなどのドライフルーツやシナモンが入ったものが一般的ですが、最近ではいろいろな種類が売り出されています。
まとめ
今回はイースターについて解説しました。
イースターはイエス・キリストの復活祭。
日本人にはあまり馴染みはありませんが、2025年4月20日はぜひイースターならではの遊びや食事を楽しんでみてはいかがでしょうか?